第十九話:「徒然草より その壱」

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 蟻のごとくに集まりて 東西に急ぎ南北に走る

 高きあり 賎しきあり

 老いたるあり 若きあり

 行く所あり 帰る家あり

 夕べに寝て 朝に起く

 いとなむ所 何事ぞや

 生をむさぼり 利を求めて止むときなし

 世に従えば 心 外の塵に奪われて惑いやすく

 さながら心にあらず

 ひとに戯はぶれ 物に争い

 一度は恨み 一度は喜ぶ

 その事定まれる事無し

 分別みだりに起こりて 得失止む時なし

 惑いの上に酔えり

 酔いの中に夢をなす

 六塵の楽欲おほし

 ほんにこの通りとは想われませんか。蜃気楼のごとく目に見えるものがあるとは限らず、真昼の星のごとく見えないものがないとは限らないのです。私たちは実を忘れ虚に惑うことが多過ぎますね。

 真実を見極める澄んだ心、それを常に求めたいものです。それを常に磨き込みたいですね。

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