第百九十一話:『こんなんでいいのかね』

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このところ気になる動きがあります。風邪と、インフルエンザと、感染性胃腸炎が大流行りのこの頃、若い母親たちの動きが気になるのです。

熱を出した我が子を連れての来院。聞けば、五日前、熱と洟水と咳で近くの内科医を受診、投薬を受けたが症状が続く。そこで一昨日には、近くの耳鼻科医院を受診、やはり投薬を受けた。そして今日、やはり症状がとれないとして、筍クリニック受診。診察の結果、全身状態も特に悪くはなく、患児は比較的元気。診察が終わり母親に説明をしている間も診察室のベッドに攀じ登るは、血圧計を触るわ、回転椅子で二十日鼠の如くグルグル回っている。いったい何を心配してのことか。

そもそも子供の感冒に対しては投薬など必要もなく、ましてや抗生物質投与など余程の併発症がない限り、有害無益ともいえるもの。わずか一週間足らずの病脳期間に三ヶ所もの医療機関のはしごをする意味って、いったい何なのでしょうか。いったん感冒に罹患すれば、四、五日は症状が続くのが当たり前、薬さえ飲ませれば、たちどころに症状が消え、あっという間に回復するとでも考えているのでしょうか。

高熱が続き、元気もなく、ぐったりしているようなことでもない限り、暖かく保ち、湿度を適正に維持し、消化の良いものを食べさせていれば、ほとんどは自然治癒するものです。わずかの熱で解熱剤を投与することは、体の感染防御機構の邪魔以外の何物でもないのです。わずかの鼻水で広域抗生剤の投与をすることは、耐性菌を増やし、いざという時に使える抗菌薬がなくなるばかりです。

もう少し賢くなれませんかねえ。なんでも相談出来るホームドクターを探されてはいかがですか?きっとご近所におられますよ、そんな心強いドクターが。

 

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