第百四十一話:『イヌかPETか その壱』

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最近、我が家に“メイ”がやってきました。昨年秋から近隣の動物愛護センターに譲渡の依頼をしていたのですが、希望者が多くなかなか実現しませんでした。半年以上も待った挙句の嫁入りでした。メイは生後2ヶ月半の雑種の薄茶の雌の仔犬です。狐にとてもよく似ています。

雄であったら名前は間違いなく新美南吉の「ゴンギツネ」に因んで、“ごん”としたところですが、お嬢ちゃんの名前には相応しくはありません。折しも薫風香る新緑の5月、“メイ”と名付けました。5、6匹も居た中での選考の決め手となったのは、他のイヌたちがこちらに駆け寄ってきて戯れつくのを横目に、メイだけは皆から離れて独り静かだったことです。閑かな眼をしておりました。落ち着いた風情が気にいったのです。

嫁入りしてもう1週間が経過しました。来て二、三日はワンとも鳴かず、玄関脇におかれた新居の中から出てこようとはしませんでしたが、4、5日目以降はワンワン、キャンキャンと煩いほどに元気です。お腹を空かせている時は格別で、決して諦めることなく餌をねだり続けます。旺盛な食欲です。小さな身体でよくもこれほど食べられるものだと毎日呆れております

話は変わりますが、古来よりひととイヌとの関係は非常に深いものがあります。特別な訓練を受け優れた能力を発揮する犬たちは、盲導犬、生活介助犬、麻薬探知犬、災害救助犬、遺体探索犬などとして活躍しています。最近面白い論文を読みました。「癌探知犬」に関する研究論文です。食道癌、肺癌、乳がん、胃癌など、ひとの癌を犬の嗅覚で検知しようとの研究があるのです。

米国の研究雑誌「Integrative Cancer Therapies」に報告されたレポートによれば、肺癌では感度・特異度ともに99%、乳癌では感度99%・特異度88%と驚異的な検出率が報告されています。日本でも千葉県にある福祉犬育成協会の白浜育成センターにおいて同様の研究が進められつつあり、癌探知犬の持つ素晴らしい能力に熱い期待が寄せられています。

癌探知犬が癌患者の呼気中のどのような匂いに酔って癌を検知するのかについては依然不明のままですが、癌の発生部位あるいは進行度とは関係のない癌患者の呼気中のある共通成分を嗅ぎ分けている可能性が高いということです。

すごい能力があるのですね、犬には。さてメイにはどんな能力が備わっているのでしょうか。楽しみです。

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