第六十五話:『わが父のこと おわりに』

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 “尊厳死”とは、患者が不治の病でしかも末期になった場合に、自分の意志で無意味な延命治療を拒否し、安らかな人間らしい死を遂げることを指します。すなわち、患者本人の意志による死に方の選択ということが出来ます。

これに対して、“安楽死”とは第三者が苦痛を訴えている患者に同情して、その患者の意思を尊重し、苦痛のない方法で死なせる行為を云います。患者さんを積極的にせよ、消極的にせよ、死なせる(殺す)ことです。

筍が第五十六話から第六十五話まで書き連ねて参りました「わが父のこと」の中で、筍が為したのは父への積極的な安楽死であると思料されます。別に筋弛緩剤や塩化カリウムなどは投与しておりませんので、ひとによっては消極的な安楽死と判断されるでしょう。父は自分の病気に関する正確な情報は何一つ持ってはおりませんでした。父の情報入手はその悉くを筍が遮ったからです。人工呼吸の中止措置は父の同意なしに筍が独断でしでかしたことです。当時、父のあるべき死に様、死後のことについて、父と膝を交え面と向かって話をしたことはただの一度もありませんでした。

未熟で、不遜で、傲岸な息子であったと反省しております。殺人犯として逮捕されていてもおかしくはないことを為したのです。

皆様は覚えておいででしょうか。2004年2月の北海道羽幌町の病院での事件のこと。以下に当時の新聞記事を引用します。

◇   「延命治療停止 羽幌病院医師、殺人容疑で書類送検へ 安楽死要件欠く」:東京読売新聞夕刊 北海道羽幌町の道立羽幌病院で2004年2月、当時勤務していた女性医師(33)が男性患者の人工呼吸器を取り外して死亡させた問題で、道警は27日、女性医師を殺人容疑で5月にも旭川地検に書類送検する方針を固めた。回復見込みの無い患者の苦痛緩和などを目的に患者の死期を早める「安楽死」をめぐっては、筋弛緩剤などを投与した医師が殺人容疑で逮捕された例はあるが、「消極的安楽死」といわれる延命措置の停止だけで立件されるのは初めて。

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調べによると、女性医師は昨年2月15日午前、同病院の集中治療室で、自発呼吸のない男性患者の人工呼吸器を取り外し、約15分後に男性を死なせた疑い。男性はこの前日の14日昼、心肺停止状態で同病院に運ばれ、人工呼吸器を装着されたが、その後、医師が男性の家族に、「脳死状態なので、このまま延命治療を続けるかどうか検討して欲しい」と説明、家族が医師に治療停止の要望を伝えていた。

にも拘らず逮捕されたのです。この女医さんは果たしてその後どうなされているのでしょうか。恐らくもう医業に従事してはいないでしょう。きっとそうだと思います。

安楽死をめぐっては、1991年に東海大付属病院(神奈川県伊勢原市)で、末期がん患者に塩化カリウムを注射して死亡させたとして、殺人容疑で逮捕された医師の有罪が95年に確定。判決で横浜地裁は延命治療の停止による安楽死が許容される要件として

① 回復の見込みがない

② 本人または家族の意思に基づく

③ 自然な死を迎えさせる目的

の三要件を示したが、道警は女性医師の行為がこれらを満たしていないと判断した。また、98年には、川崎協同病院(川崎市)で、患者の気管内チューブを抜き、筋弛緩剤を投与したとして医師が殺人容疑で逮捕、起訴され、横浜地裁は3月、懲役3年執行猶予5年の有罪判決を言い渡した(医師は控訴)。同月には、広島県福山市の民間病院でも院長が患者の人工呼吸器を外して死亡させていたことが明らかとなっている。

皆様は如何お考えでしょうか。

尊厳死を宣言したいですか? したくないですか?

その理由は何故ですか?

尊厳死の適応はどうあるべきでしょうか?

具体的にどんな時に場合ですか?

 

 

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