第百十二話:『木の國古座川民話集 はじめに』

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筍が数年前まで勤めておりました東牟婁郡古座川町は、過疎と高齢化が極限まで進んだ僻地です。世界遺産に指定され昨今は訪れる人もかなり多くなった熊野川沿いとは大違いです。

太古の昔からそうであったように、いまもひっそりと山懐に沈んだ鄙の里です。訪なうひととてありません。北側を紀南一の霊峰:大塔山に画されていますので、今後も展望が開ける要素はないように思えます。

そう云った場所だからこそ、南紀古座川筋には古より数々の言い伝えが残っております。これら多くの民話は紀州熊野の風土文化を色濃く漂わすものであり、このまま忘れ去られるには余りに口惜しい気が致します。

しかしながら、高齢化率が50パーセントを優に超える当地域では、それらの民話が次世代に語り継がれることはもはや期待し得ません。

先ずはそれらのうち、高齢化が更に極限まで進んだ古座川町七川地区の代表的な民話六編を選び、筆者自らの勝手な脚色を加えて、可能な限り紀南の方言を駆使して、読むべきもの・語り継ぐべきもの・残すべきものとして、何とか形にしたいと願い、纏めた小品集を順次ご披露致します。

それぞれの物語の舞台となった現地は可能な限り取材しました。その上で後記を付して纏めてみました。お楽しみ頂ければ誠に幸甚です。

読後感など頂戴できれば、さらに感謝、感激、雨霰。

 

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