第百四十三話:『燕来る』

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「燕来る 時になりぬと 雁がねは 国偲(しの)ひつつ 雲隠(がく)り鳴く」

大伴 家持

 

燕はスズメ目ツバメ科。光沢ある青黒色の背、顔と喉は栗色、胸の上部に黒帯、その下部は白色。

尾は長く二つに割れ、足は短く華奢で、地面の歩行には適さず。

翼がよく発達し、飛翔速度が早く、飛行距離も長く、長途によく耐える。

飛びながら昆虫類を補食する。

春、人家の軒先に飛来営巣し、秋、沖縄以南の南方に去る。

 

地元の集会場の軒先に、抱卵を始めた燕のつがいが居ります。

そのすぐ隣の巣では既に孵化した雛たちで実に賑やかです。

暫く近くから眺めておりました。

親燕が飛んでくると、黄色い嘴をした雛たちが一斉に親燕のほうを向いて鳴き騒ぎます。

まだ眼も開いていないのに親鳥の接近をどう感知しているのでしょうか。

不思議です。

 

眼前を素晴らしい速さで燕が飛翔するとき、

まるで眼前の景色が切り裂かれでもしたように、

瞬時にそのシーンが転換するようです。

かとおもえば、まるでお喋りを楽しむ娘たちの如く、

近くの電線にのんびりと並び止まり、ピーチクチクチクピチュピチュピィーッチクチュピクと、

楽しげに鳴き交わしてもおります。

 

「燕(つばくろ)の ただ真っ直ぐに 迷いなし」  筍亭

 

何とか写真を撮りたかったのですが、とてもとても、その速さについていけません。

写真が撮れぬのです。

 

 

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