第二百十二話:『元旦に』

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元旦に(一部改編)

門松を飾ることも 雑煮をたべることも 賀状を出すことも

実は 本当を言えば なにを意味しているか よくは判らない

しかし これだけは判っている

人間の一生が 少々長すぎるので

神さまが  それを 三百六十五日ずつに区切ったのだ

そして その区切り 区切りの階段で

人間がひと休みするということだ

私は神さまが作ったその階段を ずいぶんたくさん上がって来た

私はいまひと休みしている

はるか下の方の段で 私の子供たちも

いまひと休みしている

井上靖 『拾遺詩篇』より

 

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