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先月の末、ほぼ100%の完治が望める夢のようなC型肝炎治療薬が厚労省によって承認されました。早ければ来月5月から臨床の場で使えるようになります。その名はソバルディ。

 

C型肝炎ウイルスのRNA複製を阻害し増殖できなくする薬です。このNS5Bポリメラーゼ阻害効果によって、C型肝炎ウイルス「genotype Ⅱ」をほぼ100%駆除できるということです。

 

日本でのこの薬の治験データから見るとC型肝炎ウイルスの排除率は98%と報告されました。従来からあった治療薬のウイルス排除率が80%程度であったことを考えると、その治療効果は段違いです。

 

ソバルディは1日1回1錠を12週間内服する必要があります。先行して発売されたアメリカでのこの薬の値段は1錠なんと1000ドル(12万円)、12週間では84000$(約1000万円)です。発売後1年間のアメリカでのこの薬の売り上げは実に10億ドル(1兆2000億円)と過去最高の売り上げを記録しました。

 

日本では果たしていくらほどの薬価になるのでしょうか。まさかにアメリカほどの値段はつけないでしょうが、いずれにしても大変な医療費がかかることは間違いありません。馬鹿馬鹿しくも思える政府あげてのジェネリックの推進や、重箱の隅を啄くような支払い基金の理不尽とも思える診療報酬の査定など、ちまちまと節約した僅かな医療費の節約努力など吹き飛んでしまうこと間違いなしです。

 

日本の医療制度は今や抜本的な医療改革をしなければどうにもならぬところまで来ています。国民皆保険が潰れるのも時間の問題でしょう。

 

我が子の些細な感冒症状で手当たり次第に医療機関を漁る親たち、根拠のない不安に取り憑かれてありとあらゆる検査を受けたがる年寄り、自分に都合の良い医者を見つけるまで様々な医療機関を受診するドクターショッピングマニアなど、情けない現状が確かに蔓延しております。患者も賢くならねばならぬのです。

 

医者も変わらねばなりません。すでに末期的となった癌患者に、効きもしない高価な抗がん剤を死ぬまで投与し続ける、すでに全身に癌が拡がったにもかかわらず局所病変のみに放射線を浴びせるなどなど、無駄な医療が多すぎるのです。

 

死ぬるべき時には閑かに死ぬべきではないでしょうか。治せる病気なら病院で、治せぬ病状となれば在宅か施設で良いのでは。いつまでも他力本願ではいけません。自力で生まれたからには自力で死ぬのです。そこに気の利いた医者がいて介添えを勤めれば、きっとあなたの人生の最後は上手く纏まります。

 

どうです、家で死にませんか?

 

 

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