第百十四話:『十八淵 その弐』どれほどの月日が流れたことじゃろ。山がまるで錦の打ち掛けを羽織ったような紅葉の盛りのある夜更け、お蔦はいつもの如く布団の中、光り輝く玉を両の掌で包み込んで、うっとりとしておったげな。 ところがじゃ、その日に限って玉は光ら…Category物語Love it 0