第百十六話:『植魚の滝 その壱』 どれほど昔のことじゃったか、今ではもう定かではないがの。 木の國大塔山の中腹辺り、源流近くの滝の脇に二人の男の子を抱えた樵があったげな。樵は二人の男の子の成長だけを唯一の楽しみにしての、毎日、毎日、山仕事にそりゃあ精…Category物語Love it 0