蟻のごとくに集まりて 東西に急ぎ南北に走る
高きあり 賎しきあり
老いたるあり 若きあり
行く所あり 帰る家あり
夕べに寝て 朝に起く
いとなむ所 何事ぞや
生をむさぼり 利を求めて止むときなし
世に従えば 心 外の塵に奪われて惑いやすく
さながら心にあらず
ひとに戯はぶれ 物に争い
一度は恨み 一度は喜ぶ
その事定まれる事無し
分別みだりに起こりて 得失止む時なし
惑いの上に酔えり
酔いの中に夢をなす
六塵の楽欲おほし
ほんにこの通りとは想われませんか。蜃気楼のごとく目に見えるものがあるとは限らず、真昼の星のごとく見えないものがないとは限らないのです。私たちは実を忘れ虚に惑うことが多過ぎますね。
真実を見極める澄んだ心、それを常に求めたいものです。それを常に磨き込みたいですね。
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