零余子(むかご)
かたち醜けれども知らず
心の愚かなるをも知らず
芸の拙きをも知らず
身の数ならぬをも知らず
年の老いたるをも知らず
病の冒すをも知らず
死の近きことをも知らず
行う道の至らざるをも知らず
身の上の非を知らねば
まして外の譏(そしる)を知らず
物知りとはよく自己を知る人なり
それにしても筍は、あまりに物を知りませんな。ただ自らの医道の至らざることは知って居ります。謙虚に生きねばといつも念じております。患者さんを、師匠として、先達として、生死を見極めること、これが筍に課せられた命題です。ですが至難の極みですね。死ぬまで果たせぬ課題かも知れません。
ですがね、どう生きるかはどう死ぬるかということ、どう死ぬるかはどう生きるかということ、それだけは確かなことだと理解しています。
患者さんに寄り添うていける医者になりたいと念じております。
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