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いよいよきょうは如来山内科・外科クリニックの地鎮祭。雨模様との予報で少々気を揉みましたが、朝から時折薄日も差し、風もそこそこ吹いて、比較的凌ぎ易い陽気となりました。午前九時、参列すべき人々もほぼ予定通り集合して頂けました。

既に建設会社の方々によって前日には準備は万端合い整い、テントの中の祭壇もすっかりそれらしくなっております。斎主は地元八柱神社の女神主さんに依頼いたしました。

地鎮祭は、その土地の氏神を鎮め、土地を利用させてもらうことの許しを得る儀式とか。まあ、工事の無事を祈る安全祈願祭ですね。土地の四隅に青竹を立て、その間を注連縄で囲って祭場とし、斎主たる神職のもと、施主と建設業者、その他の関係者参列の上で執り行われることとなっているそうです。
 祭場のほぼ中央にテントを張り、八脚台を並べ、その中央に神籬(ひもろぎ:大榊に御幣・木綿を付けた物で、これに神を呼ぶ)を立てて祭壇とし、酒・米・水・塩・野菜などの供え物を並べれば舞台は完成です。

 「とこしずめのまつり」は、まず祭に先立ち、参列者・お供え物を祓い清める儀式=修祓(しゅばつ)から始まります。次いで祭壇に立てた神籬にその土地の神・地域の氏神を迎える儀式である降神(こうしん)、オオカミの遠吠えよろしく、神職が「オオ~」と声を発して降臨を告げます。神様って割りと簡単に降臨なさるのですね。これが済むと、すでに神は「ひもろぎ」にご降臨なされたことに。次は、神に祭壇のお供え物を食べていただく、といっても酒と水の蓋を取るだけのことですが。これを献饌(けんせん)の儀と呼ぶそうです。そして次には、その土地に建物を建てることを神に告げ、以後の工事の安全を祈る祝詞奏上へと進みます。「かけまくもかしこき いざなぎのおほかみ つくしのひむかのたちばなの(中略)はらへたまひきよめたまへと まをすことをきこしめせと かしこみかしこみものまをすうぅー」、なんてね。

次いで、土地の四隅をお祓い清める四方祓いの儀、そして地鎮(じちん)の儀へと進む。ここで筍医者はえらい“ちょんぼ”をやっちまいました。筍の務めは鎌で稲を刈り取る刈初(かりそめ)の役だったのですが、刈り取りは三度、その都度、「えい、えい、えい」と大声で叫びながらやるものらしいのですが、何とさ、筍は無言で、粛々と、淡々と終えちまったって訳です。次に登壇した設計士さんは流石に慣れたもので、鋤を持って、「えい、えい、えい」と三度の穿初(うがちぞめ)、鍬入(くわいれ)は建設会社の社長さん、これも慣れたる手つきで鋤を持ってのご登場で、「えい、えい、えい」と元気一杯のご様子です。

儀式はまだ続きます。今度は筍を先頭に、うちの女将、その他の参列者による玉串奉奠(たまぐしほうてん)、神前に榊に紙垂を付けた玉串を奉り拝礼します。次いで、撤饌(てっせん)の儀、酒と水の蓋を閉じお供え物を下げます。いよいよ最後は、神籬に降りていた神をもとの御座所に送る儀式:昇神(しょうしん)で、地鎮の式次第はすべて終了となりました。そして、その後は参列者一同打ち揃って、祭壇からのお下がりのお神酒とスルメを頂く直会(なおらい)の儀礼。小さな土器に注がれたほんの僅かなお神酒の美味しかったことといったら。言葉もありませんでしたよ。

さて、来年二月の開院に向けて、いよいよ気が高ぶります。

「患者中心の優しい医療を展開すること」、そして、生きることと死ぬことの本質を見極めつつ、不合理な医療を排除し、「そのひとらしい人生を完結できるよう傍で支えること」、これを2大目標とすることを誓います。

今後とも筍ブログ:「如来山診療譚」をどうぞ宜しくお願い申し上げます。

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