「可意」    良寛 無欲一切足   欲無ければ一切足り 有求萬事窮   求むるあれば万事窮す 淡采可潦餞   淡采餞を潦す可く 衲衣聊纏躬   衲衣聊躬に纏う 獨往伴麋鹿   独り往いて麋鹿を伴とし 高歌…

  「燕来る 時になりぬと 雁がねは 国偲(しの)ひつつ 雲隠(がく)り鳴く」 大伴 家持   燕はスズメ目ツバメ科。光沢ある青黒色の背、顔と喉は栗色、胸の上部に黒帯、その下部は白色。 尾は長く二つに…

  それぞれが 生きてきた その生きかたの 真価こそが それぞれの いのちの炎芯を定め 周りの人々との 交わりこそが それぞれの いのちの外炎を彩り それぞれの 個性的な炎色が決まる   みずから光り…

徒然草第十二段 おなじこころならんひとと しめやかにものがたりして をかしきことも よのはかなきことも うらなくいひなぐさまんこそ うれしかるべきに さるひとあるまじければ つゆたがわざらんと むかひゐたらんは ひとりあ…

  新緑の季節となりました。山々は早緑から深緑まで、実に様々な緑色で鮮やかです。緑、それは草木の新芽、また初夏の若葉、青と黄色の間色、そして深い藍色。緑は寒色、光の三原色のひとつ、波長は546.1nm、碧あるい…

  『山中の月』 真山民、姓も名も出身地も出生年代も全て不明。専ら山中に隠遁し、自らを真山民と称す。詩編一編を残す。 「山中の月」  真山民 我愛山中月 烱然掛疎林 為憐幽独人 流光散衣襟 我心本如月 月亦如我…

さくらは主として北半球の温帯に広く分布。美しい花の咲く種類はアジア、特に日本列島が中心で、多くの種類が集中している。春、白色、薄紅色から濃紅色の花を開く。古来、桜は花王と称され、花と云えば桜を指した。日本の国花。 さくら…

  いつものことながら 花の頃は落ち着かぬ 咲き始めから 僅か旬日の儚さ 花に嵐の例えのごとく その盛りには決まって 花散らしの雨が降る 世はまさに春爛漫 花の下で浮かれ酔うひとびと いま少し こころしずかに …

  筍が数年前まで勤めておりました東牟婁郡古座川町は、過疎と高齢化が極限まで進んだ僻地です。世界遺産に指定され昨今は訪れる人もかなり多くなった熊野川沿いとは大違いです。 太古の昔からそうであったように、いまもひっそりと山…

    今日は朝から春の雨  わがこゝろにも雨が降っております 「わが背子が 衣はる雨 ふるごとに 野辺の緑ぞ いろまさりけり」                             紀貫之  春の雨の呼び名は数多い。…

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