在宅診療について

在宅診療には医師が定期的に診察に伺う「訪問診療」と体の具合が悪くなった患者さんの求めに応じて訪問する「往診」とがあります。当院は「訪問診療」を中心に行っています。患者さんの状態に基づき診療計画を立てて定期的に訪問し、医療管理を行います。訪問診療の頻度は患者さんの状態により異なりますが、2週間に一度となります。

医師の想い

私は、元々は消化器がんを扱う腫瘍外科医でした。 25年以上、大学病院でメスを握り、手術をして、薬を使って、病魔に対抗するためにできる限りのお手伝いをしてきました。 しかし、あるとき、末期がんの患者さんへの在宅末期がんホスピスケアを通して、「自分もこうありたい」と胸を打つような、人として見事な最期を見せていただいたのです。

「病院や施設ではなく、住み慣れた家で療養したい」
「最期までの日々を、思い出深い自宅で過ごさせてあげたい」

在宅診療は、そのような患者さんの想い、ご家族の想いから始まります。
とはいえ、実際に自宅で療養するには、どのような準備が必要なのか、容態が急変したときにはどうしたらいいのか…わからないこと、不安なことが多いと思います。
家で療養したい人の要望は可能な限りこれに応え、患者さんやご家族に寄り添い、支えるために、在宅診療を行っていきます。