第十八話:「ぽんこつ山の狸達 その弐」

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 またまたある日、都の役人がやってきて云うのです。

「こんなに狸口が減ってしまっては仕方ない。隣のこんこん山と合併して公務狸と公務狐を減らすのじゃ。金のかかりを減らさんことには橋も作ってはやれんぞよ」

ぽんこつ山の長狸とこんこん山の長狐が震えながら反対と声を挙げました。お役人に逆らうなんて初めてのことでした。

 ぽんこつ山の長狸が云うのです。

「こんこん山の狐らは借金ばかりの貧乏狐、合併と見せて俺らの金を狙うとるんじゃ。あんな奴らと一緒になったら儂らまで貧乏狸になっちまう」と。

 こんこん山の長狐が口を尖らして反論します。

「ぽんこつ山の狸らは山奥育ちの世間知らず。無知文盲で鈍臭い、狸連中なんかと一緒にやれるもんじゃないわ。奴らなんて山奥で朽ちてしまえばええんじゃ」と。

 ですが、ぽんこつ山の長狸も、こんこん山の長狐も、ついぞ将来の計画について語ることはありません。今さえ良ければいいのだとばかりです。やれるうちはこのままでええ、やれなくなったら考えるとさ。

 最近、どちらの山の役場でも、公金の使い込みや施設利用権などを巡り、内輪揉めが盛んです。ぽんこつ山もきつね山もぎくしゃく山です。悲しいことですね。

 ぽんこつやまのたぬきさん、おっぱいのんで、ねんねして、だっこしておんぶして、またあした。

 はい、おあとがよいようで。

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