第二百三十七話:「竜の血」

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Komodo Dragon

コモドオオトカゲはWikipediaによれば、動物界 Animalia、脊索動物門 Chordata、脊椎動物亜門 Vertebrata、爬虫綱 Reptilia、有鱗目 Squamata、トカゲ亜目 Sauria、オオトカゲ科 Varanidae、オオトカゲ属 Varanus、オニオオトカゲ亜属 Varanus、コモドオオトカゲ種と分類される。

学名はVaranus komodoensis、和名をコモドオオトカゲ、英名はKomodo dragon。インドネシア(ギリダサミ島、ギリモタン島、コモド島、フローレス島南部、リンチャ島)に生息するが、近年その個体数は激減している。コモドドラゴンの体長は、大きなものだと優に3mを超え、体重は150kgを超える個体も珍しくない。全身硬い鱗で覆われ、頑丈な体型で、鋭い爪を有する。一般的にはオスの方が大型になる。体色は暗灰色で、頸部や背面が褐色を帯びることも。頭は小型で細長く、嗅覚が非常に発達し、4km先にある動物の死骸の匂いも察知できる。歯は鋸状で、獲物の肉を切断できるように特殊化し、歯牙の間には複数の導線を有し、噛まれるとヘモトキシンが注入され、血液凝固障害を起こし、失血性ショックで死に至る。

コモドドラゴンは乾燥した落葉樹林やサバンナ・雨期にのみ水がある河辺林などに生息する。幼体は樹上棲傾向が強く、成体も大型個体を除けば木に登る。水泳も得意で450mの距離を泳いだり、水深4mまで潜水した例も報告がある。全長75cm以下の個体は主に樹洞や樹皮の下などを巣穴とし、全長75~150cm以下の個体は地表の穴も利用するようになり、全長150cm以上の個体は自分で掘ったり、イノシシ類やジャコウネコ類の古巣を巣穴として利用する。主にイノシシやシカ・野生化したスイギュウ・ヤギなどのウシ科などの大型哺乳類を食べるが、齧歯類・コウモリ・サル・ジャコウネコ類などの哺乳類、鳥類やその卵、クサリヘビ科・コブラ科・ウミガメ科などの爬虫類、ワニの卵や幼体、動物の死骸なども食べる。

最近、驚くべき学術報告が発表された。「ドラゴンの血が傷を癒やす」という伝説のような研究成果。コモドドラゴンの血液成分を参考に作ったペプチドから、強い抗菌作用と傷の治癒を早める効果が見つかったというもの。米ジョージ・メイソン大の研究者らによれば、コモドドラゴンは自身が有する唾液中の腐敗細菌に感染しない点に着目。コモドドラゴンの血液中の抗菌ペプチド(アミノ酸化合物)を参考に別のペプチド「DRGN-1」を人工的に作製し、多くの抗生物質に耐性を持つ多剤耐性菌として知られる緑膿菌や黄色ブドウ球菌に使用したところ、それらの細菌の活動を有意に抑制する抗菌活性のほか、細菌の「バイオフィルム」を破壊して増殖を強く抑制したとのこと。さらに、これらの菌を感染させたマウスの傷口にこのDRGN-1を塗布すると、傷の治りを早める効果もあったと報告している。

近年、抗生物質乱用による深刻な耐性菌の出現がクローズアップされている。もしも、この「竜の血;DRGN-1」が、抗菌効果を改善し、創傷治癒促進作用が発揮されるとなれば、抵抗力の弱った患者さんに起こる日和見感染の治療成績向上に繋がるかもしれない。

さすがはドラゴン、見上げたものですね。

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