第二百三十六話:『帰家穏座』

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花梨の花

「帰家穏座:きかおんざ」という言葉をご存知でしょうか?

 

修行僧が托鉢や修行のために、日がな一日中、市中や山野を廻り尽くす。

陽も傾き、疲れ果てた後、漸くにして我が棲家に辿り着く。

住み慣れた寺の縁側に座って、風そよぐ庭を眺めながら、熱い茶の一杯を啜る。

「ああ、やはり家が一番だ」、としみじみと実感する。

そんな意味の言葉らしいです。

 

長い間、病気で入院を余儀なくされ、漸く病が癒えて退院となる。

久しぶりに帰った我が家で、心の底からほっとした気分を味わう。

そんな経験をされた方も数多くおられることと思います。

治る病気ならこれで良いのです。

治せぬ病気となった時にはそうはいきません。

人生の最後を病院や施設で過ごす。

筍はごめんです。

来し方行く末に思いを巡らしつつ家族とともゆったりと残りわずかな時間を過ごす。

在宅医療の意味はここにあります。

 

「帰家穏座」

とても良い言葉じゃありませんか。

 

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