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エイズという病気、皆さんご存知ですよね。エイズは、主に性的接触などによってヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染し、免疫機能が低下する病気です。先月には、このウイルスに感染した献血者の血液が日赤の安全検査をすり抜けて2人に輸血され、60代の男性に感染した問題、いまだご記憶の方々も多かろうと存じます。

エイズは感染から発症まで10年程度の潜伏期間があり、発症するとカポジ肉腫などの悪性腫瘍やカリニ肺炎などの感染症を併発するため、死亡率が非常に高い病気です。1990年代半ば以降、薬物治療でかなり発症を抑制できるようになりましたが、薬剤耐性を示すウイルスの出現も増加しています。

今月12月1日は世界エイズデーでした。国連合同エイズ計画(UNAIDS)と世界保険機構(WHO)が公表した2012年版のエイズ報告書によると、2012年末現在で、世界のHIV陽性者数は3,530万人、新規HIV感染者数は年間230万、これは2001年度の報告と比較して33%減です。エイズによる死亡者数もかなり減少傾向にありますが、いまだ年間160万人がエイズ関連の病気で死亡したとの報告です。エイズの流行が始まってからのHIV感染者は9,000万人、エイズ関連死の総計は4,000万人にも昇ります。

一方、我が国の2012年度における現況は、HIV感染者1002件、AIDS患者447件、併せて1449件が報告されています。ただ、感染を知らずに要る人たちが恐らく20,000人は下らないだろうとの専門家の推測もあります。

感染地域は国内出の感染が80%を占め、地域別では東京、大阪、愛知と続きます。人口10万人あたりの感染者数で見ると、HIV感染では福井、沖縄、和歌山の順に多く、AIDS患者数では栃木、石川、沖縄の順となっています。HIVの感染経路としては、異性間の性的接触が18%、同性間が72%となっています。年齢別では20歳代と30歳代に集中しています。  HIVは精液、血液、膣分泌液、母乳に多く含まれます。唾液や汗や涙にもウイルスは少量存在しますが、殆ど感染の危険はないと考えて差し支えないと思います。エイズは性交渉における感染が一番多いのです。不特定多数との性交渉を避けること、コンドームの使用がもっとも有効な対処法です。

「自分の身は自分で守ること」 これが基本です。

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